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【税抜方式】消費税の受け取りと支払いに関する仕訳をわかりやすく解説

消費税は、日本国内で行われる商品の販売やサービスの提供に課せられる重要な税金であり、最終的には消費者がその負担を担うことになります。消費税に関する会計処理には、主に税抜方式と税込方式の2種類があります。

特に税抜方式は、日商簿記検定3級で扱われる基本的な処理方法です。税込方式は、2級試験の範囲として取り上げられています。

この記事では、税抜方式に基づく消費税の受け取りと支払いに関する仕訳処理について解説します。

関連消費税を受け取ったとき、支払ったときの仕訳【税込方式】

税抜方式とは

税抜方式とは、商品の本体価格と消費税をそれぞれ別々に処理する会計方法です。この方法では、消費税額を売上や仕入れの金額に含めずに、消費税を独立した取引として扱います。

税抜方式の利点は、税額が売上や仕入れ金額と混在せず、明確に分けられるため、消費税の管理が容易になる点です。この方法を採用することで、事業者は消費税を一旦「仮受消費税」や「仮払消費税」という形で処理し、最終的に国や地方自治体に納付または還付することになります。

 

仕訳パターン

売上時(消費税を受け取った場合)

消費税を受け取った際、その金額は最終的に納付しなければならないため、「仮受消費税等」という負債科目で処理します。この負債は、実際に消費税を納付するまでの間、一時的に企業が負うべきものとなります。

 

<例題>

商品55,000円(本体価格50,000円、消費税等5,000円)を販売し、代金は現金で受け取った。

借方 金額 貸方 金額
現金 55,000 売上 50,000
仮受消費税等 5,000

この仕訳では、売上金額50,000円に消費税5,000円を加算して、現金55,000円を受け取ったことを反映しています。

 

仕入時(消費税を支払った場合)

仕入れ時に消費税を支払った場合、その消費税は「仮払消費税等」という資産科目で処理します。仮払消費税等は、後日納付する際に消費税の支払額を調整するためのものです。

 

<例題> 商品7,700円(本体価格7,000円、消費税等700円)を仕入れ、代金は現金で支払った。

借方 金額 貸方 金額
仕入 7,000 現金 7,700
仮払消費税等 700

この仕訳では、仕入れ金額7,000円に消費税700円を加算して、現金7,700円を支払ったことを反映しています。

 

練習問題

税抜方式での仕訳を練習して、理解を深めましょう。

問題1

商品110,000円(税込価額)を販売し、代金は現金で受け取った。なお、消費税は10%である。

 

【解答・解説】

借方 金額 貸方 金額
現金 110,000 売上 100,000 ※1
仮受消費税等 10,000 ※2

※1 110,000円÷1.1=100,000円
※2 110,000円÷1.1×10%=10,000円

 

問題2

商品55,000円(税込価額)を仕入れ、代金は現金で支払った。

 

【解答・解説】

借方 金額 貸方 金額
仕入 50,000 ※1 現金 55,000
仮払消費税等 5,000 ※2

※1 55,000円÷1.1=50,000円
※2 55,000円÷1.1×10%=5,000円

 

まとめ

消費税の税抜方式は、売上げや仕入れの金額と消費税を明確に区別して処理する方法であり、消費税額を別途管理することが求められます。
売上時には「仮受消費税等」、仕入れ時には「仮払消費税等」という科目を用いて、消費税の受け取りと支払いを適切に仕訳することが必要です。

この方法を理解することで、消費税の管理や納付の手続きがスムーズに進みます。

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