商品売買 簿記3級

分記法の基本仕訳と決算整理仕訳

2022年4月1日

商品売買の記帳方法は、三分法、分記法、総記法、売上原価対立法などの方法があります。

日商簿記3級では三分法と分記法が出題されます。
この記事では分記法について解説します。

関連三分法(三分割法)の基本仕訳と決算整理仕訳

分記法

分記法とは、商品売買の取引を「商品」「商品販売益」の2つの勘定科目で処理する方法のことをいいます。

  • 商品の仕入れ時に、商品勘定を借方に記入する。
  • 売上の都度、商品勘定と商品販売益勘定を貸方に記入する。
  • 決算整理は不要。

 

勘定科目(表示科目) 表示区分
商品 流動資産
商品販売益 収益

 

仕訳パターン

・仕入時

商品1,000円を現金で仕入れた。

借方 金額 貸方 金額
商品 1,000 現金 1,000

 

・売上時

商品3,000円(原価1,800)を現金で販売した。

借方 金額 貸方 金額
現金 3,000 商品 1,800
商品販売益 1,200

 

・決算整理仕訳

期首商品棚卸高700円、期末商品棚卸高500円である。

仕訳不要

 

例題

第1問

次の取引の仕訳を示しなさい。

A株式会社はB商店より商品1,000円を掛けで仕入れた。

 

【解答・解説】

借方 金額 貸方 金額
商品 1,000 買掛金 1,000

 

第2問

次の取引の仕訳を示しなさい。

A株式会社はC商店に商品1,500円(原価1,000)を掛けで売り上げた。

 

【解答・解説】

借方 金額 貸方 金額
売掛金 1,500 商品 1,000
商品販売益 500

 

第3問

次の資料に基づき、決算整理仕訳を示しなさい。仕訳が不要な場合は、借方の欄に「仕訳なし」と記載すること。

(資料)
期首商品棚卸高500円、期末商品棚卸高600円

 

【解答・解説】

借方 金額 貸方 金額
仕訳なし

 

 

まとめ

  • 分記法では「商品」「商品販売益」の勘定科目を使用する。
  • 決算整理仕訳は不要。

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