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消費税(税抜方式)の決算時の仕訳【未払消費税・未収還付消費税】

2022年3月29日

会社は決算時に、受け取った消費税(仮受消費税)と支払った消費税(仮払消費税)を差し引いて、差額を未払消費税勘定(納付の場合)又は未収還付消費税勘定(還付の場合)で処理します。

この記事では、消費税(税抜方式)の決算時の仕訳について解説します。

関連消費税(税込方式)の決算時の仕訳【租税公課・雑収入】

決算時

決算時に、仮受消費税と仮払消費税を差し引きます。差額を未払消費税勘定(納付の場合)又は未収還付消費税勘定(還付の場合)で処理します。

受け取った消費税は、消費者に代わって納付するために預かったものなので、負債に計上します。支払った消費税は、消費税の前払いに相当するため、資産に計上します。

勘定科目(表示科目) 表示区分
未払消費税 流動負債
未収還付消費税 流動資産

未収還付消費税(還付の場合)は日商簿記2級の範囲です。

 

仕訳パターン

仮受消費税>仮払消費税

仮受消費税の方が大きかった場合の差額は納税額として、未払消費税勘定で処理します。

<例題>

決算になり、仮受消費税200,000円と仮払消費税170,000円を差し引いた。なお、当社は税抜方式を採用している。

借方 金額 貸方 金額
仮受消費税 170,000 仮払消費税 170,000
未払消費税 30,000

 

仮受消費税<仮払消費税

仮払消費税の方が大きかった場合の差額は還付額として、未収還付消費税勘定で処理します。

<例題>

決算になり、仮受消費税200,000円と仮払消費税300,000円を差し引いた。なお、当社は税抜方式を採用している。

借方 金額 貸方 金額
仮受消費税 200,000 仮払消費税 300,000
未収還付消費税 100,000

 

練習問題

問題1

決算時に、消費税の仮受分100,000円と仮払分60,000円を差し引いた。なお、当社は税抜方式を採用している。

 

【解答・解説】

借方 金額 貸方 金額
仮受消費税 100,000 仮払消費税 60,000
未払消費税 40,000

 

問題2

決算時に、消費税の仮受分350,000円と仮払分400,000円を差し引いた。なお、当社は税抜方式を採用している。

 

【解答・解説】

借方 金額 貸方 金額
仮受消費税 350,000 仮払消費税 400,000
未収還付消費税 50,000

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