倉庫やコンテナボックスなどを借りて、在庫商品・資材・備品・不用品などを保管する場合、その賃借料の支払いは「地代家賃」または「支払賃借料」として記帳します。
支払いは賃借期間に対応する費用として計上するのが原則です。
本記事では、倉庫の賃借に関する勘定科目の使い分けや、前払処理の方法、具体的な仕訳例について詳しく解説します。
勘定科目
倉庫の賃借料の処理には、主に以下の勘定科目が使われます。
借りる目的や支払い形態に応じて使い分けましょう。
| 科目 | 内容 |
|---|---|
| 地代家賃 | 倉庫や店舗、事務所など、事業に使用する土地や建物の賃借料を支払った場合に使用します。 |
| 支払賃借料 | 車両、機械、コンテナなど、建物以外の資産を賃借した場合に使用します。倉庫であっても契約形態によってはこちらを使うことがあります。 |
| 前払費用 | 翌月以降の使用期間に対応する家賃や賃借料を前もって支払った場合に用います。翌月に「地代家賃」などへ振り替え処理を行います。 |
継続的に同じ処理を行う場合には、短期前払費用の取り扱いに基づき、支払時に「地代家賃」として処理しても問題ありません。
消費税の取り扱い
貸倉庫の賃借料は、原則として消費税の課税取引に該当します。
そのため、消費税額を含めて支払いを行い、仕入税額控除の対象にもなります。
ただし、住宅用賃貸など事業用でない場合は非課税となるため、契約内容を確認することが大切です。
具体例
＜例題＞
在庫商品の保管用として貸倉庫を賃借しており、翌月分の家賃100,000円が普通預金口座から引き落とされた。
当社では倉庫の家賃は支払時に「地代家賃」として継続的に処理している。
仕訳
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
| 地代家賃 | 100,000 | 普通預金 | 100,000 |
まとめ
倉庫やコンテナなどを賃借した際の家賃・賃借料は、通常「地代家賃」または「支払賃借料」で処理します。
前払いの場合は「前払費用」として計上し、使用期間に応じて振り替えるのが原則です。
また、貸倉庫の賃借料は消費税の課税対象となるため、契約内容と処理方法をしっかり確認しておきましょう。
経理処理を一貫して行うことで、正確で信頼性の高い会計管理が可能になります。