タクシーを利用した際の会計処理は、利用目的によって勘定科目が変わるため、正しく判断して仕訳を行うことが重要です。
本記事では、一般的なケース別にどの勘定科目を使うのか、さらに具体的な仕訳例まで分かりやすく解説します。
勘定科目
タクシー代の処理は、目的に応じて複数の勘定科目を使い分ける必要があります。
以下の表では、代表的なケースごとに対応する勘定科目を整理しています。
| 科目 | 利用目的・内容 |
|---|---|
| 旅費交通費 | 取引先訪問や営業所間の移動など、業務に関連する移動でタクシーを利用した場合。他社からの接待を受けるための移動費もこちらに該当します。 |
| 接待交際費 | 自社が主催する接待・懇親会などで、取引先の送迎にタクシーを使用した場合。また、接待対応した自社社員の帰宅のために利用した場合も含まれます。 |
| 福利厚生費 | 社員旅行や社内行事(運動会・慰安イベントなど)で、従業員全員を対象にタクシーを利用した場合。ただし、特定の役員・社員のみの場合は給与・役員報酬として扱われる可能性があります。 |
タクシー代は、「誰が」「何のために」利用したのかで処理が大きく変わります。
社内でルールを明確にし、一貫性のある処理を行うことが大切です。
消費税の取り扱い
タクシー代は交通運賃として扱われ、通常は課税仕入れの対象(課税取引)となります。
ただし、利用目的によっては経費区分が変わるため、仕訳と合わせて税区分も正しく選択するようにしましょう。
具体例
<例題1:旅費交通費>
営業社員が取引先に向かうためにタクシーを利用し、3,000円を現金で支払った。
仕訳
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
| 旅費交通費 | 3,000 | 現金 | 3,000 |
<例題2:接待交際費>
得意先の役員を接待した際、その帰宅のためタクシーを手配した。また、接待に対応した自社社員についても終電後であったためタクシーを利用した。これらのタクシー代計10,000円は社員が立替払いし、翌日精算した。
仕訳
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
| 接待交際費 | 10,000 | 現金 | 10,000 |
<例題3:旅費交通費(接待を受ける場合)>
社長が仕入先からの接待を受けるため、接待会場までタクシーを利用した。タクシー代5,000円は後日精算した。
仕訳
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
| 旅費交通費 | 5,000 | 現金 | 5,000 |
接待を「する側」と「受ける側」で勘定科目が異なる点に注意が必要です。
<例題4:福利厚生費>
全社員参加の社員旅行で、駅から旅館までタクシーを利用し、合計70,000円を現金で支払った。
仕訳
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
| 福利厚生費 | 70,000 | 現金 | 70,000 |
特定の役員・社員のみを対象とした行事の場合は、給与・役員報酬扱いとなる可能性があるため要注意です。
まとめ
タクシー代は、利用目的によって「旅費交通費」「接待交際費」「福利厚生費」など、使用すべき勘定科目が明確に変わります。
また、接待を行う側か、受ける側かでも処理方法が異なるため、状況を正確に判断することが大切です。
さらに、消費税の課税区分にも注意し、会社内の経理ルールに沿って、継続性のある仕訳を行いましょう。