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サブスクリプション費用を経費計上する際の仕訳と勘定科目を分かりやすく解説

事業で利用しているサブスクリプション(定額制サービス)の利用料は、内容や用途に応じて経費として処理することが可能です。

ただし、仕訳ではサービスの性質に合った勘定科目を選択する必要があり、支払方法が一括前払いの場合には会計処理に注意が求められます。

本記事では、サブスクリプション費用を経費計上する際に使われる代表的な勘定科目と、具体的な仕訳例をわかりやすく解説します。

 

サブスクリプションとは?

サブスクリプションとは、一定期間ごとに定額料金を支払うことで、継続的に商品やサービスを利用できる契約形態のことです。

代表的なサブスクリプションサービスには、次のようなものがあります。

  • 動画・音楽配信サービス
  • 電子書籍やオンライン学習サービス
  • AIツールやチャットボットサービス
  • クラウド型の会計ソフト・業務管理ツール(SaaS)

事業に直接関係するサブスクリプションであれば、利用料を経費として処理できます。

 

サブスクリプションの仕訳に使える主な勘定科目

サブスクリプションの仕訳では、特定の勘定科目を必ず使わなければならない決まりはありません。

重要なのは、「そのサービスを何の目的で使っているか」です。

よく使われる勘定科目は以下のとおりです。

  • 通信費
  • 支払手数料
  • 消耗品費
  • リース料(賃借料)
  • 広告宣伝費
  • 福利厚生費
  • 雑費

中でも、通信費・支払手数料・消耗品費は使用頻度が高く、多くの事業者が選択しています。

 

仕訳例

通信費として処理するケース

業務で使用するクラウドソフトやメール、会計システムなどは、通信費として処理されることが一般的です。

【毎月支払う場合】

<例題>

会計クラウドソフトの月額利用料3,300円(税抜価格3,000円、消費税300円)が、A銀行の普通預金口座から引き落とされた。

借方勘定科目 借方金額 貸方勘定科目 貸方金額 摘要
借方補助科目 消費税額 貸方補助科目 消費税額 借方税区分 貸方税区分
通信費 3,000円 普通預金 3,300円 会計クラウドソフト 月額利用料
300円 A銀行 課税仕入10% 対象外
  • 借方勘定科目/補助科目、税区分
    ・通信費/空欄、課税仕入10%
  • 貸方勘定科目/補助科目、税区分
    ・普通預金/A銀行、対象外

 

代金を一括払いで契約期間が1年以内の場合

<例題>

x1年4月1日、会計クラウドソフトAの年間利用料33,000円を、1年分まとめてクレジットカードで一括支払いした。なお、短期前払費用の特例を適用するものとする。当期会計期間はx1年4月1日~x2年3月31日である。

x1年4月1日

借方勘定科目 借方金額 貸方勘定科目 貸方金額 摘要
借方補助科目 消費税額 貸方補助科目 消費税額 借方税区分 貸方税区分
通信費 30,000円 未払金 33,000円 会計クラウドソフトA 利用料(1年分)
3,000円 ○○カード 課税仕入10% 対象外
  • 借方勘定科目/補助科目、税区分
    ・通信費/空欄、課税仕入10%
  • 貸方勘定科目/補助科目、税区分
    ・未払金/○○カード、対象外

ポイント

  • 契約期間が1年以内のため、支払時に全額を費用として計上

  • 「短期前払費用の特例」を使うことで、前払費用を経由せずに処理可能

  • 支払い方法がクレジットカードの場合は、「未払金」を使用して支払予定を管理

一括前払いで契約期間が1年超の場合

サブスクリプション料金をまとめて支払い、契約期間が1年を超える場合は「前払費用」で処理します。

支払時の仕訳

<例題>

会計クラウドソフトの年間利用料33,000円(税抜価格30,000円、消費税3,000円)を2年分(合計66,000円)として、x1年4月1日にクレジットカードで一括支払いした。契約期間は2年間で、当期会計期間はx1年4月1日~x2年3月31日である。

x1年4月1日

借方勘定科目 借方金額 貸方勘定科目 貸方金額 摘要
借方補助科目 消費税額 貸方補助科目 消費税額 借方税区分 貸方税区分
前払費用 66,000円 未払金 66,000円 会計クラウドソフト利用料2年分
○○カード 対象外 対象外
  • 借方勘定科目/補助科目、税区分
    ・前払費用/空欄、対象外
  • 貸方勘定科目/補助科目、税区分
    ・未払金/○○カード、対象外

※契約期間が1年を超える場合、前払費用として計上します。

 

クレジットカード引き落とし時の仕訳

<例題>

x1年5月10日、クレジットカードで支払った会計ソフトの利用料2年分66,000円が、A銀行の普通預金口座から引き落とされた。

x1年5月10日

借方勘定科目 借方金額 貸方勘定科目 貸方金額 摘要
借方補助科目 消費税額 貸方補助科目 消費税額 借方税区分 貸方税区分
未払金 66,000円 普通預金 66,000円 ○○カード引き落とし 会計クラウドソフト利用料2年分
A銀行 対象外 対象外
  • 借方勘定科目/補助科目、税区分
    ・未払金/空欄、対象外
  • 貸方勘定科目/補助科目、税区分
    ・普通預金/A銀行、対象外

※この仕訳でクレジットカード未払金が消え、銀行口座から支払われたことを反映します。

 

当期決算で費用振替

<例題>

x2年3月31日、会計ソフト利用料のうち、x1年度分(33,000円)を当期の費用として計上する。残りの1年分は翌期に費用振替する。

x2年3月31日

借方勘定科目 借方金額 貸方勘定科目 貸方金額 摘要
借方補助科目 消費税額 貸方補助科目 消費税額 借方税区分 貸方税区分
通信費 30,000円 前払費用 33,000円 会計ソフトxx1年度利用分
3,000円 課税仕入10% 対象外
  • 借方勘定科目/補助科目、税区分
    ・通信費/空欄、課税仕入10%
  • 貸方勘定科目/補助科目、税区分
    ・前払費用/空欄、対象外

 

支払手数料・消耗品費・福利厚生費で処理するケース

  • 支払手数料:アプリのライセンス料、デジタルコンテンツ利用料など
  • 消耗品費:クラウド型業務ソフト、管理ツールの利用料など
  • 福利厚生費:従業員全員が利用できる音楽配信、ウォーターサーバー等

特定の従業員のみが利用するサービスや、私的利用が含まれる場合は、経費計上できない、または按分が必要になる点に注意しましょう。

 

ポイントまとめ

  • サブスクリプション費用は、事業利用であれば経費計上が可能
  • 勘定科目は「サービスの内容・用途」に応じて選択する
  • 一括前払いで契約期間が1年超の場合は前払費用として処理する
  • 短期前払費用の特例を満たす場合は、支払時に一括費用計上できる

サブスクリプションの内容を正しく把握し、実態に合った勘定科目で処理することが、適切な会計・税務管理につながります。

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